研究課題/領域番号 |
16K19174
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
沢本 圭悟 札幌医科大学, 医学部, 助教 (10597529)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 救急救命士 / 特定行為 / 具体的指示 / 包括的指示 |
研究実績の概要 |
「救急救命士における特定行為指示の実施状況の解析と包括指示下プロトコル開発」の中で、平成28年度は研究1の「特定行為における具体的指示の内容調査」を実施した。 研究協力者である、当大学がメディカルコントロールを管轄する江別市消防本部、北広島市消防本部、千歳市消防本部、恵庭市消防本部、石狩北部地区消防事務組合消防本部、小樽市消防本部、北後志消防組合消防本部、羊蹄山ろく消防組合消防本部、岩内・寿都地方消防組合消防本部、の9つの消防本部から、メディカルコントロール医師による事後検証を行うために提出される事後検証票のデータベース化を実施した。救急隊が医療機関へ救急搬送する心停止症例は、全症例が医師による事後検証の対象となるため、データベース化により、救急救命士による具体的指示下での特定行為の実施状況の集計が容易になった。 調査予定期間である平成28年4月1日から平成29年3月31日までの特定行為を実施した全症例の事後検証票が一部提出されていないため、その集計、解析、考察、については未実施である。症例が提出され次第、集計と解析を実施して、課題を抽出する。その成果を基にして、アメリカとフィンランドの2か国でメディカルコントロール医師と救急救命士における救急活動プロトコルの現地調査を行い、具体的指示と包括的指示のあり方と考え方について意見交換を行い、具体的指示下で実施している特定行為を包括指示下に変更した場合の効果と影響について検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成28年度にアメリカにおける包括指示プロトコルの現地調査を実施する予定であったが、当大学での具体的指示の課題を抽出した上で現地調査を実施したほうが成果が上がると考え、次年度以降に延期としたため。
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今後の研究の推進方策 |
研究1の「特定行為における具体的指示の内容調査」については、平成29年度中に集計と解析を実施して、その成果を日本救急医学会学術集会で発表する予定である。その成果を基に外国での現地調査を実施し、抽出された課題の解決策を講じる。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定していたアメリカでの現地調査を次年度以降に延期し、旅費のほとんどが未使用であったため。
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次年度使用額の使用計画 |
アメリカでの現地調査での旅費に充てる。
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