家庭医療ブラッシュアッププログラム第1期生を対象とした調査を行った。プログラム開始時に実施したフォーカスグループインタビューについて、受講者のニーズの点で質的検討した。プライマリケア医へのキャリア転換に関する標準教育プログラムがないこと、プライマリケアについての卒前卒後医学教育の問題点、プライマリケア医の生涯学修、の3つに関するニーズが明らかになった。この検討については、International Journal of Medical Education誌に論文として採択された。 さらに、終了時に実施したフォーカスグループインタビューを、受講者の意識変容の点から質的検討をし、日本医学教育学会大会で口頭発表を行った。行動への自信、思考方法の変化、プレゼンテーション能力の向上、自らの立場の変化の自覚、のカテゴリに分類され、自信や自覚、能力の向上には、多様な参加メンバーと寛容な討議環境が基になることが示唆された。
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