末梢神経損傷により誘発される脊髄マイクログリアの増殖メカニズムを調べた。受傷1日後から損傷を受けた感覚ニューロンでマクロファージコロニー刺激因子(M-CSF)が増加した。M-CSF受容体は脊髄マイクログリアで恒常的な発現を認め、受傷2日後から有意に発現増加した。M-CSF受容体拮抗薬髄腔内投与は、末梢神経損傷により誘発される脊髄マイクログリアの増殖と神経障害性疼痛の発症を有意に抑制した。ナイーブラット髄腔内へのリコンビナントM-CSFの投与は、内在性マイクログリアの増殖を誘発し足底の疼痛閾値を有意に低下させた。
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