研究課題
若手研究(B)
連続軟X線源としてマイクロフォーカス軟X線装置を用いて、K吸収端フィルタによる準単色エネルギースペクトルを形成するためのフィルタ厚と管電圧に関する数値計算およびX線スペクトルの実測による検証を行った。準単色単一エネルギーX線を用いることで、画像コントラストの向上が認められた。骨模擬組織(アルミニウム)の密度測定精度については、準単色二重エネルギーX線を用いてアルミニウム厚1mmから3mmの範囲内において相対誤差5%以内で一致した。
放射線技術科学
再生医療においてX線計測は非侵襲的な方法として期待されている。本研究が示したK吸収端フィルタによる準単色化技術によって、準単色エネルギースペクトルを有した軟X線を出力する汎用性の高いマイクロフォーカス軟X線装置の開発が期待される。大型粒子線加速装置が必要な放射光施設に依存せずに、生体高分子材料の形態的評価や定量的評価の指標が簡便に取得可能となることは、再生医療分野の発展に通じる社会的意義を有する。