本手法は独自の撮像・解析法により揺動MRIに内在する灌流,水分子の制限拡散および揺動情報を一度に取得して統合的に評価することが可能である.また,通常のMRI 検査に10分以内の撮像を加えるだけであり,被検者の負担は少なく,解析は申請者が開発したコンピュータプログラムによって完全自動化されるため,通常のMRI 検査に組み込むことは容易である.本手法で得られる各機能情報は脳腫瘍の組織形態および腫瘍細胞周囲を取り巻く微小環境の変化に関係することから,脳腫瘍の悪性度,進展度および治療効果の評価に有用となり得ると考える.
|