臨床使用されている陽子線照射装置をモンテカルロ計算系に構築して実測された中性子線量とシミュレーションによる計算値の比較を行い,±5%以内の計算精度を実現するシミュレーション系を確立した.また,成人日本人ボクセルファントムとICRP標準ファントムに対して陽子線治療を実施した際に各臓器が受ける中性子線量と平均放射線荷重係数を中性子の発生源ごとに区分して算出した. 以上より,本研究では陽子線治療時に生成された中性子が二次がんリスクに及ぼす影響を明らかにし,放射線治療施行前に患者が被る二次がんリスクを予測できるシステム開発に貢献した.
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