| 研究課題/領域番号 |
16K19237
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| 研究機関 | つくば国際大学 |
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研究代表者 |
奥村 英一郎 つくば国際大学, 医療保健学部, 講師 (60623204)
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| 研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | 読影の補助 / 乳房画像 / 視線 / 計算機システム |
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| 研究実績の概要 |
視線計測器を用いて、乳房画像における異常陰影の解剖学的位置や形状の違い、観察者の臨床経験の年数の違いによる読影手法を検討している。平成29年度は、診療放射線技師免許取得者：3名、検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師免許取得者：12名の視線計測のデータを得た。Digital Database for Screening Mammography (DDSM)の無料画像データベースの左右の内外斜位方向（MLO）画像と頭尾方向（CC）画像において、スピキュラなど４種類の腫瘤状陰影が左右どちらかの中間領域付近に存在する異常８症例と正常８症例，合計16症例を観察資料とした。観察実験では、観察者は1症例あたりMLO(20秒)、CC(10秒)、MLO(10秒)の順番で観察（視線を測定）してもらった。また、MLO画像を観察した後に、左右のMLO画像上の上部、中間、下部領域別、画像全体に対して、病変の有無に関して自由スケール（視覚的指標）に記入してもらい、同様にCC画像を観察した後に、自由スケールに記入してもらった。MLO画像の左側に病変が存在する症例では、マンモ認定技師における真陰性に比べ，真陽性の停留時間は3秒近く長く，統計学的有意差が認められた。また、MLO画像の真陽性、真陰性におけるマンモ認定技師と診療放射線技師は、病変が存在した領域の上下、左右方向に視線を動かしていた。また両者の真陰性の外側の左右方向において、マンモ認定技師の方が、移動回数が多く、統計学的有意差が認めれた。以上のことより、マンモ認定技師は、MLO画像では、左右対称性、乳腺の濃度勾配を確認するため、病変が存在する領域の左右、上下方向に視線を動かし、CC画像では、MLO画像で疑った領域と乳腺組織が多く存在し、発生頻度が高い、外側の左右方向に視線を動かしながら、病変の位置や正常または異常を区別していたと考える。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
視線計測器を用いて、診療放射線技師免許取得者、検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師免許取得者などを対象にMLO画像とCC画像における読影手法のデータを多く得ることができ、観察の臨床経験の年数の違いを得ることができた。よって、おおむね順調に研究が進展していると考える。
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| 今後の研究の推進方策 |
次年度は、この2年間で蓄積したMLO画像、MLO画像＋CC画像における読影手法をもとにした標準的な読影手法を提示し、診療放射線技師の読影向上や読影の補助を目的にしたcomputer-aided interpretation (CAI)により、観察者に注意喚起（アラート）することができるシステムを開発する。また、研究業績の概要にて記載内容であるMLO画像＋CC画像を用いた検診マンモグラフィ読影認定医師による視線計測を継続する。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
平成30年度の観察実験を進めるための旅費、成果を学会で発表するための旅費、成果を論文にするための英文校閲料などを使用を見越して当該助成金使用額を次年度に繰り越した。
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