研究課題/領域番号 |
16K19248
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
山本 崇裕 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 特任助教 (80585646)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 重症心身障害児 / 経管栄養 / 誤嚥性肺炎 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、重症心身障害児(重症児)にとって最適な栄養法を確立することである。現在様々な栄養素を付加し、半固形栄養などの形態的特徴を有した経管栄養剤が増えており、高齢重症者における誤嚥性肺炎の予防に一定の効果を上げている。我々は小児の重症児において食事形態への介入が誤嚥・逆流イベントを減少させるのに有用であるかを検証するコホート研究を行う。平成26年度に岐阜県と共同で行った障がい児者の在宅医療の実態調査を分析した結果、約7割が何らかの加工された食事形態で摂食していることが明らかになった。今回の二次調査にあたる本研究においては、大島分類1~4に相当する重症児者370名、および周辺重症児者101名のあわせて471名を対象とし、食事摂取の形態、誤嚥・逆流のイベントの有無についてのすることとした。二次調査については、一次調査を行った際の岐阜県の担当者と質問事項についての調整を行った。誤嚥性肺炎を防止する手段については栄養法のみでなく、口腔ケアや喉頭気管分離術の有無、排痰補助器の利用や呼吸理学療法などがあげられるため、それらの有無についても調査を加える方針とした。現在質問紙を作成しており、平成29年度中に二次調査を開始、一年間の観察期間を設け、平成30年度にデータ解析を開始する予定となっている。なお、本研究の展望については地域ケアリング誌2016年3月号にて「在宅重症心身障害児者における栄養法に関するコホート研究」と題して発表した。調査結果についても文献での報告を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
岐阜県と行った一次審査のデータ検証、二次調査の対象者のリストアップ、および県内の自治体との調整は終了している。現在、学内の倫理委員会が停止しており新基準での審査を受けることができないため、当初予定していた平成29年度初旬での二次調査が開始できていない。審査再開の6月以降に二次調査を行う予定であるため。
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今後の研究の推進方策 |
二次調査時に血液検査を希望する対象者について、申請者の所属医療機関への受診が円滑に行えるよう、対象者のかかりつけ医療機関との情報共有・連携を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
院内の倫理委員会が停止しており、二次調査のアンケート調査が施行できていないため、物品費その他の次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
アンケート調査を行い、その際に生じる物品費およびその他の経費の一部に次年度使用額を充てる。
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