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2018 年度 実施状況報告書

プレゼンティーズムと客観的な機能低下の関連の検証

研究課題

研究課題/領域番号 16K19279
研究機関産業医科大学

研究代表者

永田 昌子  産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教 (70525469)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード労働生産性
研究実績の概要

<目的>症状によってプレゼンティーズムを生じるプロセスについてはあまり議論されていない。
症状があることで集中力や何らかの認知機能が低下したり、意欲が少なくなることで、生産性の低下が生じている。また症状と認知機能のプレゼンティーズムは質問紙で測定されている。
基準関連妥当性の検証は充分でないことが多いとされている。そこで今回、基準関連妥当性の検証として、プレゼンティーズムと認知機能検査、さらに成績評価との相関をみる検討を行った。
<方法>協力が得られた某企業のコールセンター及びデータ入力作業を実施している従業員に研究参加を募り、112名の参加者を得た。何らかの症状がある労働者を対象に2ヶ月半の期間で、症状があるときと症状がないときに認知機能の検査とプレゼンティーズムを測定するウェブ調査を同日同時間帯に実施した。症状がない時の認知機能検査結果を分母に症状があるときの認知機能検査結果を分子にして検査結果の低下率と、主観的なプレゼンティーズムとの相関を検討した。
<結果> 全検査を実施したのは86名、男性19名、女性67名、平均年齢34.6才だった。プレゼンティーズムとして仕事の量の損失1.5、仕事の質の損失1.8が生じていた。具体的には頭痛12名、目の不調11名であった。認知機能検査結果を分子にして検査結果の低下率と、主観的なプレゼンティーズムとの相関を検討したところ、ピアソンの相関係数0.012であり、相関はみとめなかった。
<考察> 主観的なプレゼンティーズムと客観的な認知機能検査の相関は認めなかった。労働生産性の損失は認知機能でなく、意欲や疲労など心理的な側面が大きい可能性があると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究結果を論文に作成していたが、論文の構成に時間を要した。

今後の研究の推進方策

研究結果を論文に作成しており、英文校正と投稿を早々に行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

論文構成に時間を要したために使用額が生じた。
早急に論文を完成させ、英文校正費用に使用する予定である。

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公開日: 2019-12-27  

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