仕事には来ているが健康問題により労働生産性が低下している状態としてプレゼンティーズムが注目されている。症状によってプレゼンティーズムを生じるプロセスとして、認知機能の低下が介在していると仮説を立てた。主観的な質問紙調査で評価するプレゼンティーズムと客観的な認知機能検査、さらに職務評価との相関をみる検討を行った。認知機能検査と主観的なプレゼンティーズムの相関係数は0.128(p=.268)であり、認知機能検査と主観的なプレゼンティーズムは、ほとんど相関がなかった。症状によりプレゼンティーズムを生じさせる要因の一つとして、認知機能の低下があるとの仮説を立てたが、仮説を支持する結果は得られなかった。
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