研究課題/領域番号 |
16K19313
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
沖本 民生 島根大学, 医学部, 助教 (00733586)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | ERCC1 / 高齢者肺癌 |
研究実績の概要 |
ERCC1の発言の有無を参考に高齢者肺癌の治療方法を選択する臨床試験を組む予定であった。しかし、昨年我々が実施予定であった臨床試験と同様のデザインで行われた若年者に対する臨床試験でnegative dataが発表された(J Clin Oncol. 2017 Feb;35(4):402-411. )。これまでに発表されてきた多くの後ろ向き研究に反する結果であり、その原因究明が望まれている。そこで、我々は臨床試験の実施を延期し、ERCC1が効果予測因子になりえないのか、ERCC1の評価方法に問題があるのかなど、その原因に関して検討を行うこととした。 ERCC1の免疫染色で頻用されるclone F81抗体は特異性が低いことが知られており、lotが変わったことにより染色性も変わっている可能性が報告されている。そこで、当科で過去に行った免疫染色の結果と、現在のlotでの再染色の結果を比較し、治療効果予測因子としての機能を評価する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
上気した通り、研究予定を変更したため。
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今後の研究の推進方策 |
上気した通り、臨床試験の開始は延期し、基礎的な再検討を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
もともとは臨床試験を開始するために、多施設でミーティングを開催予定であった。その旅費などのために多くの予算を割いていたが、臨床試験の開始を延期したため次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度では、当初予定していなかった後ろ向き解析を再度行うため、免疫染色などに費用が掛かる予定である。また、そこでpositiveな結果が得られれば臨床試験の開始を検討したいと考えている。
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