ERCC1の発現を評価することがプラチナ製剤の効果予測に有用であるとする後ろ向きの研究報告は多数ある。しかし、前向きの研究では一貫した結果が得られなかった。その理由として、免疫組織化学染色の評価法、抗体の特異性・染色性の変化などが挙げられている。 我々は4期非小細胞肺癌患者の診断時生検検体を免疫染色を行いERCC1の発現を評価した。それを2012年に同一検体を染色した結果と比較した。 その結果、染色性には変化が認められた。しかし、プラチナ製剤の効果予測には依然有用である結果も認められた。そのため、免疫組織化学染色を用いた評価には限界があり、NGSなど別の方法を用いた評価が必要であると考えられた。
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