研究課題/領域番号 |
16K19323
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
内科学一般(含心身医学)
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研究機関 | 明星大学 |
研究代表者 |
藤井 靖 明星大学, 心理学部, 准教授 (50508439)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 過敏性腸症候群 / 認知行動療法 / エクスポージャー / 消化器心身症 / ストレスモデル / 認知的再体制化 / 携帯情報端末 / 機能性消化器心身症 |
研究成果の概要 |
本研究は,高頻度な消化器心身症である過敏性腸症候群(以下IBS)を対象として,ストレス認知修正と行動変容を意図した認知行動療法の技法適用の効果について検討し,non-patient IBSに対する発症予防的介入法の臨床的応用可能性を吟味することを目的とした。介入プログラムは12週間を1パッケージとし,認知的再体制化とエクスポージャーを意図した携帯情報端末上のワークシートへの取り組みを主とした。結果から,介入群では統制群に比して有意な症状の低下とQOLの向上が示唆され,本研究で用いられたプログラムは,治療的セルフコントロール技法として一定の有用性を持つことが推測された。
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自由記述の分野 |
ストレス疾患,心身症に対する認知行動療法の効果検討
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過敏性腸症候群(IBS)は,腹痛や便秘・下痢などの便通異常があるにもかかわらず,器質的には問題が認められない機能性疾患である。先進国では発症率が全人口の10%にも上るといわれているにも関わらず,主に医学的治療における対症療法しか確立されておらず,非薬物療法を含めた治療法の確立は急務であるといえる。本研究は,これまでに国内外で治療効果のエビデンスが積み上げられてきている認知行動療法と携帯情報端末を組み合わせた治療法を開発し,その効果を検討した。その結果,本研究で取り組まれたプログラムは統計的に有意な効果が認められた。このことにより,IBS患者の症状低減とQOL向上が期待される。
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