研究課題/領域番号 |
16K19351
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
越智 経浩 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (30617840)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | NASH / PNPLA3 / PNPLA3 mutation / XBP-1 |
研究実績の概要 |
非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の発症病態における小胞体(ER)ストレスにPNPLA3遺伝子が重要な役割を果たすことを報告されているが、NASHにおけるERストレスと脂質代謝、NASH発症病態におけるPNPLA3遺伝子や遺伝子多型との関わりについては明らかではない。 そこで、NASH発症に関与するERストレスに注目し、作成したPNPLA3欠損マウス(KO mice)に対しツニカマイシン(TM)投与によるERストレスを負荷し肝臓の組織学的変化とERストレス応答についてC57BL/6マウス(WT mice)との相違点について比較検討を行った結果、PNPLA3遺伝子はERストレス応答においてXBP-1遺伝子の制御を介して肝臓の脂肪酸やTG代謝に関与することでNASH発症に重要な役割を果たしている可能性が高いことを報告した(Hepatol Res. 2016 May;46(6):584-92. EASL 2016; ILC2016-RS-2079)。 更に、KO miceに対してヒトPNPLA3正常および変異遺伝子(I148M)をアルブミンプロモータにて肝臓特異的に過剰発現させた2種類のPNPLA3遺伝子改変マウスをさらに追加作成した。現在、3種類のPNPLA3遺伝子改変マウス(欠損、ヒト正常遺伝子・変異遺伝子導入)を用いて様々な飼料を用いて飼育をするとともに、様々なタイミングでERストレス負荷を行い解析を行っている。 以上のように、研究助成により研究を順調に継続できている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究から順調に多くの研究データが出ており、実験結果に関する学会と論文発表を予定している。
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今後の研究の推進方策 |
PNPLA3正常遺伝子および変異遺伝子によるERストレス応答およびシャペロン蛋白発現への役割についてXBP-1遺伝子制御への観点を中心に解析を進めていく予定である。更には、高脂肪食や高スクロース食負荷など様々な食事負荷によるERストレスの惹起、肝内脂肪酸組成変化、apoptosis増悪の観点から、肝臓の壊死、炎症の発症、風船様腫大の出現、さらには肝星細胞の活性化を介した肝線維化進展の増悪メカニズムについても解析を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度活用予定があるため、予定した海外出張をとりやめた。
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次年度使用額の使用計画 |
来年度に研究発表のため国内外へ学会発表及び出席を積極的に行い、研究に必要な物品購入で使用予定である。
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