平成28年度に行ったin vivo実験ににおけるマウス肝組織を用いて、網羅的メチル化解析を行って、DNMT1阻害による肝線維化抑制とglobalな脱メチル化による肝組織内の微小環境の変化との関連性を解析した。 網羅的メチル化解析により5-aza-Cを投与したマウス肝では、TGF-β gene signatureにおける脱メチル化が顕著であるのに加え、LPS/TLR4/NF-κB signaling、Nrf2/Keap-1 signalingに関わる遺伝子での脱メチル化が認められた。 これまでの結果と併せて、DNMT1阻害による肝線維化の抑制には、活性化肝星細胞におけるRASAL1の脱メチル化およびPTENの発現上昇に加え、肝組織内のglobalな脱メチル化による微小環境への影響が関与している可能性が示唆された。
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