研究課題
若手研究(B)
徐脈性不整脈に対する機械的ペースメーカによる治療は確立しており広く行われているが、その植え込みには手術侵襲・合併症リスクを伴う。また、その電池寿命のため手術を定期的に繰り返さなくてはならず、デバイスコストも生じる。これらのリスクを克服するため、我々は恒久的な効果が期待できるゲノム編集技術であるCRIPSR/Cas9を応用し、本研究の結果、生体内で生物学的ペースメーカを作成する手法を開発した。その中で、より安定的なペースメーカ活動維持のための課題も確認された。
循環器内科学、心臓電気生理学
生体内の心筋細胞においてCRISPR/Cas9を導入しゲノム編集を行うことで、非ペースメーカ細胞でもペースメーカ活動を誘導できることを初めて示した研究である。高齢化社会において、徐脈性不整脈に対する機械的ペースメーカ治療は植え込み件数・交換件数ともに増え続け、その合併症リスク・デバイスコストに対する対応は社会的に急務である。その解決策として機械式ペースメーカの改良だけでなく、全く違う治療アプローチの可能性を提示することができた。