本研究では血小板に含まれる小さなRNAの役割を確認した. 研究によりヒト血小板内の小さなRNAが血小板老化や活性化で減少することがわかった.さらにRNA量で血小板の能力が推測できるようになった.マウスでも同様の観察が可能で,血管傷害を作ったマウス血液中ではRNAが減少した血小板が増加していた.データベース解析では血小板活性化で減少するRNAが血栓の形成や炎症などに関わっている可能性があった. このRNAの利用で血栓の出来やすさや炎症反応を調整する新しい治療法が開発できる可能性がある.さらに,血小板RNAの定量で輸血用血小板製剤の評価や血栓症の予知ができると考えられた.
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