• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2016 年度 実施状況報告書

サルコペニアが下肢虚血と血管新生療法に及ぼす影響とメカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 16K19433
研究機関久留米大学

研究代表者

佐々木 基起  久留米大学, 医学部, 助教 (60725026)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードサルコペニア / 下肢虚血 / 血管新生
研究実績の概要

マウスに対して、右下肢を4週間にわたりテープ固定。血圧や心拍数にその後、筋萎縮の評価として下肢重量・固定肢の断面積がコントロールと比較して有意に低下しており、組織的には、筋線維においても有意に萎縮していることを確認した。血液検査においては、肝臓機能や腎機能に有意な差はなかったが、固定していたマウスにおいて、アルブミンなど栄養状態を示唆する数値が有意に低下を認めた。
筋委縮については、固定解放後5日目まで観察し、下肢重量・断面積は有意に低下しており、萎縮が残存していると考えた。同モデルをサルコペニアモデルマウスとし、血管新生に影響があるサイトカインをウェスタンブロットで評価したが、有意差がでるような結果は得られなかった。
つづいて固定開放5日目に、右大腿部の血管を露出し、電気メスで凝固をおこない下肢虚血モデルマウス作製をおこなった。虚血評価としては、術後にレーザードップラーによる血流評価をおこない、下肢虚血に陥っていることを確認した。その後、7日後・14日後とそれぞれレーザードップラーによる血流評価をおこなった。7日後ではコントロールと比較し有意な差はなかったが、14日後に関しては、有意に血流改善が乏しい結果が得られた。同モデルの下肢筋肉を使用して、現在ウェスタンブロットで血管新生に関与するサイトカインの分泌の評価を行っており、現在検証中である。また、CD31蛍光染色を行い、毛細血管密度を評価することで、血流が低下しているか否かも検証中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

大学病院における実臨床の人手不足で、臨床に費やす時間が長時間であるため。

今後の研究の推進方策

現在、レーザードップラーによる血流評価で、サルコペニアモデルマウスのおける下肢虚血の改善が乏しい理由に着目している状況である。ウェスタンブロットによる血管新生にかかわるサイトカインの評価を行っている状況ではあるが、ミトコンドリア機能にかかわる蛋白も同様に評価を行う方針としている。その中で、血流低下の要因となるような結果がえられれば、その要因を改善しうる方法も検証していく。
なお、研究推進方策として、実臨床時間の削減できるように、部署と相談のうえ実験計画をおこなっていく方針である。

次年度使用額が生じた理由

マウス代および試薬代、各種実験器具代に使用しているが、実験の遅れもあることから、試薬購入が不足した。

次年度使用額の使用計画

前年度と同様に、マウスおよび試薬代を主として使用していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] サルコペニアが下肢虚血と血管新生療法に及ぼす影響とメカニズムの解明2016

    • 著者名/発表者名
      佐々木 基起
    • 学会等名
      日本心臓リハビリテーション学会九州地方会
    • 発表場所
      電気ビル共創館・みらいホール
    • 年月日
      2016-10-29 – 2016-10-29
  • [学会発表] サルコペニアが下肢虚血と血管新生療法に及ぼす影響とメカニズムの解明2016

    • 著者名/発表者名
      佐々木 基起
    • 学会等名
      日本心臓リハビリテーション学術集会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
    • 年月日
      2016-07-16 – 2016-07-17

URL: 

公開日: 2018-01-16  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi