2型免疫応答の負の制御因子としての働きを持つ遺伝子TYRO3のmRNAの発現を抑制する機能的SNPが、アレルギー感作とアレルギー性鼻炎の病因として重要であることを示し報告した。またアレルゲン感作に関係する遺伝子群から算出した遺伝的リスクスコアについても報告を行った。非日本人の2つのGWASにおいてアトピー素因との関連が示された25個の遺伝子領域に着目し、最も関連の強いSNP群を用いて算出した遺伝的なリスクスコアはアトピー陽性者で有意に高値であった。しかし喘息患者では健常者と比較してリスクスコアに差はなくアレルゲンの易感作体質が喘息発症に与える影響は従来考えられているより小さい可能性を示した。
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