スフィンゴシン1リン酸は様々な生体反応を調整している。本研究の目的は、スフィンゴシン1リン酸とその受容体の関係をヒトの気管の初代培養細胞とマウスの実験モデルを用いて明らかにすることであった。まず、BEAS 2B細胞とCalu 3細胞をスフィンゴシン1リン酸で刺激をしてトランスクリプトーム解析を行ったところ、CCL20の発現更新が見られた。続いてスフィンゴシン1リン酸受容体3型をノックダウンすると、CCL20の発現が減少した。喘息のマウスモデルでは、スフィンゴシン1リン酸受容体1型と3型のアンタゴニストであるVPC23019やCCL20抗体で喘息の表現型が抑制された。
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