サバイビンは悪性腫瘍に高発現しているが、KRAS陽性肺腺癌においてサバイビンの役割はよく知られていない。我々は、28例のKRAS陽性肺腺癌の手術検体と、2つの細胞株でサバイビンが治療法的分子として有効かどうか調べた。サバイビン高発現群は有意に予後不良であることがわかった。細胞実験ではサバイビンノックダウンにより細胞老化が誘導されることがわかった。サバイビンノックダウンにMEK阻害薬であるトラメチニブとBcl2阻害薬であるABT-263を併用することにより著明な細胞死を誘導することがわかった。この併用療法はマウス皮下移植モデルでも同様に有効だった。
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