肺胞微石症には有効な治療法がなく、本研究では動物モデルを用いて病態解析と治療法の検討をおこなった。容量効果・副作用解析では30-50%程度のリン低減食で有効であることを証明し、懸念された骨量低下も認めなかった。依然課題は多いものの、肺胞微石症治療として低リン食、リン酸吸着剤治療が有効であることが明らかとなった。 また同疾患の基礎的病態を理解するために、3D顕微鏡を用いて肺胞マクロファージ内に微石が存在し貪食していることを明らかにした。さらに同時に肺胞腔内に貯留する肺サーファクタント脂質の成分に関しても解析を追加した。今後は、肺胞マクロファージをターゲットとした新規治療法の開発も目指したい。
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