研究課題
若手研究(B)
Birt-Hogg-Dubé症候群(BHDS)患者の肺組織から線維芽細胞、II型肺胞上皮細胞(ATII)、胸腔洗浄液から中皮細胞を分離培養し機能解析を行った。BHDSのATIIは増殖が遅くアポトーシスを来しやすい傾向があった。BHDS線維芽細胞の網羅的遺伝子発現解析では対照と大きな差は認めなかったが、BHDS中皮細胞では接着、細胞増殖、創傷治癒および凝固系に関連した遺伝子の変化が際立っていた。
呼吸器内科学
遺伝的に気胸発症しやすいBHDS患者の肺構成細胞を検討したところ、ATIIと中皮細胞により強い機能や遺伝子発現の変化が認められた。非遺伝性の自然気胸や嚢胞性肺疾患の病態においても、これら2種類の細胞が重要である可能性が示唆される。気胸や嚢胞形成の病態研究における方向性を示した点に学術的意義がある。