カリウム摂取量が不足するほど血圧が高めとなり、心血管疾患や死亡率の危険性が高まることが知られている。カリウム不足による血圧上昇には腎臓の遠位尿細管に存在するナトリウムクロライド共輸送体(NCC)が重要な役割を担っている。我々はこの研究を通してカリウムがどのようにNCCの活性を制御しているかを検討した。カリウムが不足している時は、クロライド輸送体からのクロライドの細胞外流出が重要で、カリウム摂取が多い時はカルシニューリンの活性化によるNCCが抑制されるという分子メカニズムを明らかとした。この分子機構によりカリウムがNCCの活性を変化させることがカリウムと血圧に影響を与えると考えられる
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