研究課題
若手研究(B)
病原性をもつ変異軽鎖の同定と蛋白の大量精製を行うことができた。この変異軽鎖はマウスマクロファージ、ポドサイト、近位尿細管へ取り込まれ、結晶化する機能を有することがわかったが、それぞれの細胞への病原性や取り込み機序の同定までは至らなかった。変異軽鎖を分泌するトランスジェニックマウスを作成し、脾臓への軽鎖の結晶を形成したが、変異軽鎖の分泌量が少なく、Crystal-storing histiocytosisの腎症の再現へは至らなかった。
腎臓、膠原病、医学教育
マクロファージや近位尿細管のみならず、ポドサイトにも結晶を形成しうる変異軽鎖の配列を同定し、その蛋白精製を行うことができた。今後これを用いて、ポドサイトへの取り込み機序の解明を行うことで、軽鎖によるポドサイト障害の機序ひいては慢性腎臓病の機序解明と治療薬開発へつながる可能性がある。