近赤外時間分解分光法で測定した褐色脂肪(BAT)密度に基づき血液透析患者および健常成人のBAT密度を評価した。生体電気インピーダンス法で測定した体組成とBAT密度の関係を評価した。33例の血液透析患者のBAT密度は75.6±31.4μM(p = 0.059)で、同年代の健常者61.1±4.3μMと比較し高い傾向を示した。BAT密度および体脂肪量は、血液透析患者において負の相関があった。内臓脂肪面積が血液透析患者で有意に多かったにもかかわらず、BATは血液透析患者において、より高い傾向があった。CKD合併高血圧患者で筋交感神経活動が上昇することがBATの増加の原因として関与している可能性がある。
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