父親の肥満は子供の疾病発症リスクに寄与することが注目されており、父親の過栄養による子孫の腎障害を検討した。高脂肪・高フルクトースを負荷した父SDラットの仔ラットで食欲増進・体重を認め、8週齢よりアルブミン尿が増加、16週令で耐糖能異常および脂質異常、血圧上昇、アディポネクチン低下を認めた。父親の過栄養が仔の将来の耐糖能異常・腎障害を惹起する可能性があり、メカニズム解明のためアディポネクチンに注目し研究をし進めている。今後、免疫染色による局所でのアディポネクチン発現を含め組織学的に糸球体障害を評価し、エピジェネティクス解析を追加する予定である。
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