研究課題
本研究では、インスリン分泌促進作用をもつ消化管ホルモンであるGLP-1とGIPを産生する腸管内分泌L細胞およびK細胞の発生・分化・成熟のメカニズムを解明するために、腸管陰窩に存在するL細胞 およびK細胞と腸管絨毛に存在するL細胞およびK細胞をそれぞれ回収し、その遺伝子発現パターンを比較することによりK細胞およびL細胞の発生・分化・成熟に関与する因子を探索するとともに、同定された因子の解析を通じてGLP-1とGIPの分泌制御の機序を明らかにすることを目的とする。L細胞とK細胞の可視化を目的にグルカゴン遺伝子(Gcg)下にGFPを挿入したGcg-GFPヘテロマウスとGIP遺伝子下にGFPを挿入したGIP-GFPヘテロマウスを使用してin vivoで直接腸管に赤色蛍光蛋白Cy3を絨毛上端に導入した。腸管内へCy3遺伝子導入には、絨毛上皮で発現させる実験系intestine-specific gene transfer (iGT)を用いた。GIP-GFPヘテロマウス腸管に様々な濃度のCy3を導入して腸管内赤色蛍光を確認した検討から、腸管絨毛特異的にCy3発現をする最適なCy3濃度を見出した。またiGTによる遺伝子導入が可能かを評価するため、転写因子Pdx1, Rfx6のexpression plasmidやsiRNAをマウス腸管へ導入したところ、expression plasmidによる遺伝子強発現に比較してsiRNAによる遺伝子発現抑制が顕著に認められた。
すべて 2017
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 2件)
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