慢性骨髄性白血病(CML)はチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)の登場により長期予後が大きく改善したが、TKIのみによるCMLの根治は達成できておらず、TKIに対する反応性が良好な患者群に対してもTKI中断後の再発を予測することはできない。 本研究では疾患由来iPS細胞を用いてTKI耐性CML幹細胞モデルを構築し、TKI耐性に関わる細胞表面蛋白質ADAM metallopeptidase domain 8(ADAM8)を同定した。CML患者検体でADAM8陽性細胞はTKI耐性を示し、TKIに対する反応性良好なCML患者について、ADAM8陽性分画に残存CML細胞が濃縮されることを明らかとした。
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