同種造血細胞移植後に当院外来通院中で、再発なく移植後10ヶ月以上経過している173例に関して、MAIT細胞の割合や絶対数を評価した。健常者と比較して、血縁骨髄移植後及び非血縁臍帯血移植後では、末梢血におけるCD3+細胞におけるMAIT細胞の割合は有意に低かった。移植後月数と末梢血MAIT細胞数に関しては、臍帯血移植後においては正の相関を認めた。慢性GVHD発症例では、非発症例と比較して、末梢血MAIT細胞数は有意に少なかった。PMA刺激によるMAIT様細胞のサイトカイン産生能と慢性GVHDに関連は認められなかった。今後は、GVHD標的臓器におけるにおけるMAIT細胞の役割について評価する。
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