本研究では、IgG4関連疾患における線維化・硬化病態について、ヒト組織検体やモデルマウスであるLAT Y136F変異マウスを用いて検討した。ヒト臓器病変の線維化・硬化について、解剖学的部位によりコラーゲンの型が異なること、線維化・硬化進展に伴い線維性コラーゲンであるⅠ・Ⅲ型コラーゲンが増加することを見出した。B細胞活性化・形質細胞分化を促進するAPRILと病理組織との関連を検討し、線維化に関与するM2マクロファージがAPRILを産生し、病理像形成に寄与することを示した。LAT Y136F変異マウスにおいて、週齢とともに各臓器病変線維化スコアの上昇を確認し、病変局所のAPRIL発現が確認された。
|