驚愕病は、新生児期より、予期できない刺激に対して全身を過剰に硬直させるなどの過度の驚愕反応と筋硬直を呈し、適切な治療や指導を行わなければ、過度な驚愕反応による呼吸停止や転倒により事故につながることもある疾患である。本邦において認知度は低く、てんかんや筋疾患、不安障害などと誤って診断され、不必要な治療が行われていることも少なくない。本研究では、日本人の驚愕症の臨床像、自然歴の調査、グリシン作動性神経伝達系に関連する遺伝子異常の解析を行い、その結果を基に診療ガイドラインを作成した。この結果、驚愕病の患者さんが適切な診療を受けることが可能となり、医療の均てん化に貢献できるものと考える。
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