研究実績の概要 |
小児リウマチ性疾患において既存の炎症マーカーでは評価できない微細な炎症の活性化を捉えるため各種酸化ストレスマーカー(TRX,HMGB-1,d-ROMs,8OHdG)の測定系の確立を行った。TRXはTRX ELISA Kit(レドックスバイオサイエンス社、京都)を用いた。HMGB-1はHMGB1 ELISA KitⅡ(シノテスト、神奈川)を用いた。D-ROMsはFREE(Diacron International, Grosseto, Italy)を用いた。8-OHdGはNew 8-OHdG Check(日本老化制御研究所、JaICA、静岡)を用いた。既存の炎症マーカーとして炎症性サイトカインを測定した。炎症性サイトカインはMILLIPLEX Kit(MILLIPORE社)を用いてLuminex 200/MAGPIX system(MILLIPORE社)で15種類の項目を測定した。複数の疾患(全身型若年性特発性関節炎、若年性皮膚筋炎、混合性結合組織病ほか)の検体を用いて上記マーカーを測定し測定系が問題なく確立できたことを確認した。測定したTRXとその他の疾患活動性マーカーとの相関が乏しい結果となり、溶血の影響を懸念した。TRXの関連を正確に評価するためmRNA発現の評価を検討している。TotalRNAの抽出のため、末梢血単核球については、QIAamp RNA Blood Mini Kit(Qiagen)、 全血からはPAXgene採血管(日本BD)とPaxgene Blood RNA system(Qiagen)を準備した。cDNA合成には RETROscript(Ambion)を用いる予定である。臨床検体を用いた検討については、岡山大学病院・また岡山大学小児科関連病院で加療を行った患児を対象としている
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