本研究では、選択的ポリA付加反応に関わるタンパク質Xのジーントラップヘテロ接合型マウスの行動解析を行った。その結果、open field試験では有意な差は認められなかったが、社会性行動の低下を示した。また、脳内の遺伝子発現変化を網羅的に解析したところ、遺伝子発現量自体が大きく変化した遺伝子は少なかったものの、3′UTRの形状が変化した遺伝子は多く存在した。このことからmRNAの3′UTRの変化により社会性行動の低下を導いた可能性が示唆された。またタンパク質Xの過剰発現によりNGFに応答した突起伸長が修飾されることを見出した。
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