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2019 年度 研究成果報告書

わが国の小児における遺伝性・家族性膵炎の遺伝子変異の同定およびその臨床像の解明

研究課題

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研究課題/領域番号 16K19668
研究種目

若手研究(B)

配分区分基金
研究分野 小児科学
研究機関順天堂大学

研究代表者

箕輪 圭  順天堂大学, 医学部, 助教 (90770818)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2020-03-31
キーワード遺伝性膵炎 / 家族性膵炎 / PRSS1遺伝子 / SPINK1遺伝子 / CTRC遺伝子 / CPA1遺伝子
研究成果の概要

原因不明の膵炎患児における膵炎関連遺伝子を同定し、的確な診断をつけること、および遺伝性膵炎の臨床像を明らかにすることを目的として、原因不明の反復性・慢性膵炎患者199例の末梢血DNAを用い、膵炎関連遺伝子の解析を行った。77例(38.7%)に変異を認めた(PRSS1:14.1%,SPINK1:17.6%,CTRC:1%,CPA1:8%)。PRSS1変異の内、p.N122H変異では、その単独変異により膵炎を発症していた。家族歴は12例で認めたが、うち10例はp.R122H変異例において認められた。変異を認めた症例の初発年齢中央値は5歳(2-13歳)、約半数に画像検査上の膵管形態の変化を認めた。

自由記述の分野

小児肝胆膵疾患

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究集団は、構造異常や薬剤性、自己免疫等の既知の原因が検出されていない若年性の膵炎症例であり、38.7%の症例で遺伝子変異が検出された。明らかな家族歴があるに関わらず変異が検出されない例や、benignとして報告されている変異のみが検出されている例もあり、このような家系に対する網羅的遺伝子解析は今後の課題である。本研究における発症年齢の中央値は5歳と既報よりも早く、半数の症例では小児期早期に膵管形態の変化を来していた。原因不明の膵炎において、画像検査や遺伝子検索により早期の診断を行うことで、治療や経過観察などの早期介入が可能であると考えられ、患児や家族のQOL向上に寄与しうると考えられた。

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公開日: 2021-02-19  

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