肺血流減少型チアノーゼ心疾患では体肺側副血行路を合併し、容量負荷に伴う心不全や正常肺血管床の発育抑制を来す。 本研究により虚血刺激がその発生の中心的役割を持ち、側副血行路による虚血環境の改善により血管新生反応は終息することが明らかになった。本結果を踏まえ肺血流減少型チアノーゼ心疾患に対し、術後早期より酸素吸入等により酸素飽和度を維持し、肺体血流比は1.5程度の肺血流増加状態で管理して遅滞すること無く最終手術に達することが、重篤な体肺側副血行路合併を予防出来ると判断された。 以上によりコイル治療や外科的結紮術が回避できる可能性があり、患者の身体的負担や医療費の削減に繋がる可能性があると考えられる。
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