研究課題/領域番号 |
16K19673
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
田嶋 華子 日本医科大学, 医学部, 助教 (30465314)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 小児肥満 / 腸内細菌叢 |
研究実績の概要 |
肥満や2型糖尿病など「生活習慣病」と診断される小児は増加している。小児期に生活習慣病を発症した症例は将来心筋梗塞・脳梗塞・脳出血などを高率に合併することが知られており、その予防策や効果的治療は早急に検討されるべき課題である。生活習慣病にはある程度の家族集積性が認められ、多因子遺伝や食習慣をはじめとした生活環境が要因となる。そして最近になり、腸内細菌叢と生活習慣病発症の関係についての研究報告が散見されるようになってきた。本研究のテーマである、小児肥満リスク予測因子としての日齢0から3歳までの腸内細菌叢解析は、生活習慣病の予防・早期治療に役立つ可能性があり、将来の生活習慣病患者の減少に貢献しうる研究であると考える。 本研究では、当院で出生した児を対象とし、日齢0から3歳時に至るまでの身体計測・腸内細菌叢解析・希望者では血液検査を行った。腸内細菌叢は、分娩方法(経膣分娩・帝王切開)、周産期および乳幼児期の抗菌薬投与の有無、栄養方法(母乳・人工乳、離乳食の進み方)、家族歴(肥満の家族の有無)、乳幼児期の既往歴などにより影響を受ける可能性がある。そこでこれらの因子がどの程度、どのように腸内細菌叢に影響を与えるかについても考察する。対象児102名の経過観察は予定より遅れたが2020年度中に終了した。drop out症例は15例でありほぼ予定通りに検体を集めることができた。現時点で肥満を呈する対象者は7名で、腸内細菌叢解析を進めている。 COVID-19流行にともない、腸内細菌叢解析が予定より遅延した。また、対象者のバックグラウンドとその後の経過に関する統計処理(多変量解析)を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
対象者募集が当初の予定より半年程度遅れたため、その後の観察研究、検体採取、血液検査が半年程度遅れたため。また、COVID-19流行の影響で腸内細菌叢解析およびその評価が遅れているため。
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今後の研究の推進方策 |
対象児のフォローアップは終了した。今年度は、肥満発症児とそれ以外の児に分けて、コホート研究で得られた情報の多変量解析を行う。腸内細菌叢解析は解析を担当してくれている部署と連絡を密にとりながら、今年度中に評価をまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19流行に伴い、学会中止のため、旅費・出張費が0であった。また、腸内細菌叢解析が滞り、解析にかかる費用が予定より減少した。 2021年度は、遅れている統計解析、学会発表や論文作成を行う予定である。研究ミーティングも積極的に開催する予定である。
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