肥満や2型糖尿病など「生活習慣病」と診断される小児は増加しており、その予防策や効果的治療は早急に検討されるべき課題である。生活習慣病にはある程度の家族集積性が認められ、多因子遺伝や食習慣をはじめとした生活環境が要因となる。そして最近になり、腸内細菌叢と生活習慣病発症の関係についての研究報告が散見されるようになってきた。本研究で、小児肥満リスク予測因子としての日齢0から3歳までの腸内細菌叢解析を行い、肥満小児における特徴的な腸内細菌叢構成を示すことができた。この結果は今後、生活習慣病の予防・早期治療に役立つ可能性があり、将来の生活習慣病患者の減少に貢献しうると考える。
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