研究課題
本研究で、低酸素負荷施行後、低体温療法(TH)非施行群(n=8)と施行群(n=8)にわけて実験を施行した。負荷前から負荷後24時間まで、血圧と心拍数、脳波、時間分解分光装置を用いて脳血液量(CBV)と脳内Hb酸素飽和度(ScO2)を連続測定した。この結果、TH非施行群では、CBV上昇が負荷後脳波抑制時間と相関関係を示したのに対して、TH施行群では、逆相関を示した。この結果から、脳障害の重症度を反映すると考えられる脳波抑制時間とCBVの関係が、THにより変化することが明らかとなった。これは、脳障害が重篤なものはCBVが低下することを示唆しており、TH中にCBV低下が著しいものは、THによる予後改善が見込めない可能性がある。これらの研究結果は、Brain& Development2018; 40: 649-61に掲載された。
3: やや遅れている
実験機器の故障により、予定していた実験が施行できなかった。また、新規の脳保護治療を用いた研究結果の解析データに時間がかかっているために、やや遅れている。
新規の脳保護治療を用いた研究結果の解析作業の効率化を行い、データ解析を進めていく
実験機器の故障などにより、予定の実験が施行できなかった。このため実験計画に遅れが生じたため。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)
Scientific Reports
巻: 9 ページ: 4088
10.1038/s41598-019-40674-8
Brain & Development
巻: 40 ページ: 649-661
10.1016/j.braindev.2018.04.010