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2017 年度 実績報告書

遺伝性色素異常症患者の網羅的原因遺伝子探索およびその機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 16K19704
研究機関山形大学

研究代表者

岡村 賢  山形大学, 医学部, 助教 (40637229)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードOCA / exome / HPS / melanin / pigmentation disorder / genome editing
研究実績の概要

昨年度に実施した眼皮膚白皮症疑い症例に対するエクソーム解析、および患者の毛髪を用いたメラニン分析の結果について、Pigment Cell and Melanoma Research誌に投稿し、受理された(Okamura et al. Pigment Cell Melanoma Res 31: 267-276, 2018.)。また、同エクソーム解析により、OCA6の原因遺伝子であるSLC24A5遺伝子にcompound heterozygoteで変異を持つ患者が新たに同定された(同サブタイプは未だ日本人患者の報告がない)。一方の変異はスプライシング異常を伴うものであり、もう一方はミスセンス変異であった(現時点では非公表)。それぞれ別の親由来の変異であったが、特にミスセンス変異に関しては機能的意義が不明であったため、マウスを用いて機能解析を行うこととした。現在、CRISPR/Cas9技術を用いて当該遺伝子のノックアウトマウス、およびミスセンス変異のノックインマウスの作出に成功し、その機能解析を行っているところである。
一方で、エクソーム解析は網羅的ではあるが、コスト・データ量の問題から遺伝性色素異常症が疑われる患者に対してルーチンで行うべき手法ではないことを再認識した。そこで、今後は色素異常に関わる遺伝子に焦点を絞り、Target resequencingによって網羅的かつ経済的な遺伝子解析系を立ち上げているところである。Preliminaryなデータではあるが、この解析手法により従来の方法で診断不能であった症例約30例中、半数以上の遺伝学的確定診断をすることに成功している。今後はこの手法を用いて患者の遺伝子診断を継続するとともに、患者の病態を通じて色素に関わる遺伝子の機能解析、ひいては患者の治療につながる研究をしていきたいと思う所存である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Characterization of melanosomes and melanin in Japanese patients with Hermansky-Pudlak syndrome types 1, 4, 6, and 92017

    • 著者名/発表者名
      Okamura Ken、Abe Yuko、Araki Yuta、Wakamatsu Kazumasa、Seishima Mariko、Umetsu Takafumi、Kato Atsushi、Kawaguchi Masakazu、Hayashi Masahiro、Hozumi Yutaka、Suzuki Tamio
    • 雑誌名

      Pigment Cell Melanoma Res.

      巻: 31 ページ: 267~276

    • DOI

      10.1111/pcmr.12662

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Waardenburg syndrome type IIE in a Japanese patient caused by a novel non-frame-shift duplication mutation in the SOX10 gene2017

    • 著者名/発表者名
      Hemmi Ami、Okamura Ken、Tazawa Ryushi、Abe Yuko、Hayashi Masahiro、Izumi Shuji、Tohyama Jun、Shimomura Yutaka、Hozumi Yutaka、Suzuki Tamio
    • 雑誌名

      J Dermatol.

      巻: in press ページ: in press

    • DOI

      10.1111/1346-8138.14151

    • 査読あり
  • [学会発表] Melanin analysis for hair samples from Japanese patients with Hermansky-Pudlak Syndrome types 1, 4, 6, and 92017

    • 著者名/発表者名
      Ken Okamura
    • 学会等名
      The 23th International Pigment Cell Conference
    • 国際学会

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公開日: 2018-12-17  

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