研究代表者は乾癬、固定薬疹、円板状エリテマトーデスより皮膚T細胞を単離し、その表現型をflow cytometryにて検討した。その結果、乾癬においては、病変部だけでなく非病変部にもIL-17産生傾向を有するCD103陽性CD8 resident memory T細胞(TRM)が多く分布していることが分かり、この細胞群が皮疹準備段階を構築していると考えられた。また、固定薬疹、円板状エリテマトーデスにおいては、境界明瞭な皮疹であっても浸潤細胞にcentral memory T細胞が豊富であることが判明した。これはT細胞の可塑性の可能性をうかがわせる結果であり、今後経時的な変化を追いたい。
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