研究成果の概要 |
イミキモド誘発乾癬マウスモデルを用いて、FTY720の乾癬治療薬としての可能性とその作用機序について検討した。FTY720群では臨床スコアは低く組織学的にも表皮の厚さが有意に薄かった。炎症細胞の数も少なく、制御性T細胞の数が多くみられた。また、皮膚でのIL17-A, IL-17FのmRNA発現は有意にFTY720投与群の方が低下していたが、鼠径リンパ節では、IL-17A,IL-17Fのは発現が高かった。以上より、FTY720は乾癬の皮疹を形成するIL-17産生細胞のリンパ節から皮膚の遊走を阻害すると同時に、皮膚にて制御性T細胞を誘導することでイミキモドによる乾癬皮疹形成を軽減したと考察できる。
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