本研究で申請者らは刺激誘発性蕁麻疹の中で特にコリン性蕁麻疹と日光蕁麻疹に焦点を絞って診断及び治療法の確立を目指した。初年度ではコリン性蕁麻疹の中で眼瞼浮腫を伴う1型を報告し、このタイプでは汗アレルギーが原因となり得ることを示した。次年度では汗アレルギーが原因となるコリン性蕁麻疹では従来施行されていたヒスタミン遊離試験を用いる方法よりも、好塩基球刺激試験を用いての検査がより高い診断精度を持って自己汗皮内テストによる結果と相関することを見出した。日光蕁麻疹でも好塩基球刺激試験での診断可能性を示した。刺激誘発型の蕁麻疹において採血検査ベースでの診断手法を確立したことが本研究の一番の知見である。
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