宮古島では古典型カポジ肉腫の発生が極めて多い事が知られてきた。本課題では、当地でのカポジ肉腫の高発症の原因を、HHV8ウイルスと宮古島出身患者のゲノム遺伝子の解析の両面より探索した。 沖縄本島より11倍ほど高い宮古島におけるHHV8感染率のみでは、宮古諸島出身者のカポジ肉腫の高発症を説明できず、宮古島のHHV8ゲノムの特異性、患者ゲノム変異による疾患感受性の存在が予想された。宮古諸島由来のHHV8ウイルスに共通する変異のうち、9つの遺伝子において、日本本土HHV8ではみられない宮古特有の変異があった。4人の宮古島出身カポジ肉腫患者のエクソーム解析では、共通した病的変異は発見できなかった。
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