TAM(タモキシフェン)により、扁平上皮特異的に変異誘導可能マウス(2重変異(変異型KRAS+Ppp6欠損)と変異型KRAS)を作製し発がん実験を行った。2重変異マウスでは、TAM投与後7日以内で全例口唇にパピローマを形成し、16-18日後にはパピローマの一部にcarcinoma in situが認められた。変異型KRASマウスでは、腫瘍の発生は50日以降であった。腫瘍発生までの表皮の厚さを経時的に解析した。2重変異マウスでは、変異型KRASマウスに対して、TAM投与後12日目で42倍に増加した。ケラチノサイトにおいて、PP6機能不全は、活性化KRASの腫瘍形成能を強くドライブした。
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