研究課題/領域番号 |
16K19755
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
常山 暢人 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (90750349)
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研究期間 (年度) |
2016-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 性腺機能 / うつ病 / 統合失調症 / 治療抵抗性 / コルチゾール/DHEAS比 / DHEAS / 性ホルモン補充療法 |
研究実績の概要 |
本研究は、うつ病、統合失調症患者と健常対照群の血液中の性ホルモン値を測定し、疾患、症状、重症度と性ホルモン値との関連を比較検討することにより、精神疾患の難治化の原因を探ることを第一の目的としている。これまでに我々は、統合失調症患者30例、うつ病患者は100例、健常群は10例を対象とし、その性ホルモン値やそれに関連する各種ホルモン値と疾患の症状や重症度との関連を横断的、かつ縦断的に解析している。 うつ病の病態に、視床下部‐下垂体‐副腎系(HPA系)のストレス応答の異常が関連していることは既に解明されてきたが、近年性腺機能に注目が集まり、視床下部‐下垂体‐性腺系(HPG系)との相互作用として、コルチゾール/dehydroepiandrosterone sulfate(DHEAS)比が注目されつつある。我々はこれまでに、コルチゾール/DHEAS比と精神症状の重症度との相関を明らかにしており、それは我々の知る限り初めての知見であり、精神症状や状態の評価につながる新たな生物学的指標の可能性を示唆する非常に意義のある結果である。 また第二の目的は、精神疾患患者に対して性ホルモン補充療法を行い、その有効性や副作用を検討することである。これまでに我々は、抗うつ薬で治療抵抗性があり、かつ男性ホルモン値が低下しているうつ病患者に対して当院泌尿器科の協力のもとテストステロン補充療法を施行しその有効性や副作用を検討した。これは、難治性うつ病に対する性ホルモン補充療法という新たな治療法の可能性を確立するための第一歩となる非常に意義のある研究である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
統合失調症患者および健常群のエントリー数が少ない。
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今後の研究の推進方策 |
現在は外来を中心にサンプリングを行っているが、入院症例も今後増やしていくこと、また県内の精神科病院やクリニックにも対象となりうる症例を広く募集し、エントリー数を増やす。
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次年度使用額が生じた理由 |
特に健常群のサンプル数が少なかった。学会での成果発表は行っているものの、論文化が遅れてる。
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次年度使用額の使用計画 |
特に健常群や統合失調症の対象患者数を増やし、検査を随時行っていく。論文でも随時成果を発表していく。
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