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2017 年度 実績報告書

末梢白血球中の遺伝子発現を用いた精神疾患の診断マーカーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16K19769
研究機関徳島大学

研究代表者

渡部 真也  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 助教 (90563825)

研究期間 (年度) 2016-04-01 – 2018-03-31
キーワードうつ病 / 統合失調症 / 双極性障害 / 白血球 / 遺伝子発現 / 診断マーカー
研究実績の概要

過去に我々がうつ病の診断マーカーとして報告したPDGFC, SLC6A4, ARHGAP24, PRNP, HDAC5の5つの遺伝子の末梢血白血球中の発現を統合失調症患者17名、双極性障害患者36名でも測定した。この測定結果を過去に報告したうつ病患者25名、健常対象者25名の発現データと組み合わせてうつ病患者を双極性障害、統合失調症といった他の精神疾患患者及び健常対象者から弁別するための指標を判別分析の手法を用いて作成した。
この指標を用いてうつ病患者を双極性障害、統合失調症といった他の精神疾患患者及び健常対象者から感度:64%,特異度:67.9%をもって弁別することができた。
うつ病をはじめ精神疾患の診断は現在も診察医の面接で得られた臨床症候の主観的評価に依るところが大きく客観的指標に乏しい。特に精神疾患は病相に応じて異なる疾患でも同じような病状を呈することがあり、相互の鑑別が困難なこともある。このため、うつ病と健常対象者のみならず他の精神疾患の弁別を遺伝子発現という客観的な指標で試みた本研究の意義は大きい。
また末梢血白血球という比較的アクセスが容易なサンプルを用い、採血から測定結果が数時間で得られる遺伝子発現を指標として用いたことも、患者に侵襲が少なく迅速に結果を得て診断・治療を開始するという臨床場面にも適合・応用しやすく、この点の意義も大きいと考えられる。
より鋭敏かつ正確な診断指標を作成するためにさらなる研究が必要と思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Gene expression-based biological test for major depressive disorder: an advanced study.2017

    • 著者名/発表者名
      Watanabe SY, Numata S, Iga JI, Kinoshita M, Umehara H, Ishii K, Ohmori T
    • 雑誌名

      Neuropsychiatric Disease and Treatment

      巻: 13 ページ: 535-541

    • DOI

      10.2147/NDT.S120038

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2018-12-17  

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