40名の対象者がオキシトシン投与群とプラセボ投与群に無作為に割り付けられ、点鼻薬の投与直前・直後に持続長変化オッドボール課題によるERP測定が行われた。結果、オキシトシン投与群では、プラセボに比較して投与後のMMNの潜時が有意に短縮していた。振幅については、オキシトシン投与群とプラセボ投与群に有意な差がみられなかった。これからの結果から、オキシトシン点鼻治療薬が聴覚識別反応を促進的に作用する可能性が示唆された。 一方、統合失調症患者を対象にしても、健常者と同様の検査が行われたが、健常者においてみられたオキシトシン点鼻薬のMMN潜時短縮の効果は、統合失調症においてはみられなかった。
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