統合失調症は、遺伝率80%の多因子遺伝疾患である。同胞を含むその非罹患第1度近親者は、患者の半分の遺伝リスクを有する。非罹患近親者は、罹患期間、重症度および服薬の影響を受けず統合失調症にて障害される認知機能、脳構造、神経生理機能などの中間表現型との関連の検討に有用である。 本研究では、統合失調症に有用な中間表現型を見出すために、統合失調症患者、非罹患近親者、健常者において認知機能、脳構造、社会機能、QoLとの関連を検討した。注意機能、前帯状回体積、対人関係、社会心理関係QoLが統合失調症の中間表現型として有用であることを見出した。
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