CSFエタノールアミンについて、ヒト研究においてはうつ病のみならず精神疾患に横断的に重要な役割を果たしている可能性や、うつ病の状態依存性マーカーとしての有用性、脳の白質密度および認知機能との関連を明らかにした。動物実験では、LPS反復投与ラットでCSFエタノールアミンが有意に低下し、構成妥当性を有するうつ病モデルであることが示唆された。ラットに4週間エタノールアミン型プラズマローゲン添加飼料を投与したところ、不安様行動の有意な改善およびCSFエタノールアミン濃度の上昇が見られた。本研究において、CSFエタノールアミンのバイオマーカーとしての有用性、新たな治療法開発への応用可能性を明らかにした。
|